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活動紹介

2024年10月07日

第8回東日本大震災から学び未来につなぐ活動を実施しました。

想像を超える自然災害からの教訓に学び、そして風化させないこと、また原発事故により未だ震災前の状況からはほど遠い現実がある被災地における未来に向けた取り組みを学び、共に考えることをテーマとした「東日本大震災から学び未来へつなぐ活動」を開催しました。昨年から名称を変更し、今回で8回目の開催となりました。
15組織23名の参加者とスタッフ6名で、宮城県と福島県の沿岸部に訪問し、震災遺構や新たに設立された伝承施設の視察や語り部のお話から自然災害の脅威や防災の重要性を学び、そして13年が経過してなお人が戻っていない被災地の現状や未来に向けてどのような取り組みが行われているのか理解を深めました。

①南三陸311メモリアル、南三陸旧防災庁舎(宮城県南三陸町) ~自然の脅威を前にどう行動するか?
南三陸311メモリアルではラーニングプログラム「生死を分けた避難」を体験し、想像を超える災害に直面したときにどう考え行動するか、いざというときの命を守る備えについて学びを深めました。また多くの職員が屋上で流されて亡くなった旧防災庁舎前で黙祷を捧げました。

②大川小学校跡地(宮城県石巻市) ~なぜ子供たちは避難できなかったのか
大川小学校では児童78名中74名、教職員11名中10名が亡くなられました。高台になっている裏山に避難するれば全員が助かったのに。実際に娘さんを亡くされた紫桃さんから、当日子供たちに何があったのか、詳細にお話しいただきました。事前に立てられていた避難計画は、想定が不十分だったのではないか。危機的な状況下でなぜ判断を下すことができなかったのか。遺族の無念さを感じるとともに、防災に関する意識や避難訓練の重要性を実感しました。

③ 大熊町役場 (福島県双葉郡大熊町) ~原発事故から13年の現在地
大熊町は原発事故で全面立入り禁止となり、住民は全員、避難を余儀なくされました。現在は総面積の約50%が解除区域になりましたが、住民登録は震災前の7%程度に留まっている。大熊町役場では帰還支援だけでなく、新たな住民の移住・定住に向け、駅周辺を重点的に開発を行い、交流施設の整備や、産業や企業の誘致、働き先や働く人を増やす施策に取り組まれている。未だに生活に必要なインフラが十分に整っていないという現状であること、13年という年月の経過は帰還を難しいものにしているという現実を知り、こうした現実を伝えていかなければならないと感じました。

④原子力災害伝承館(福島県双葉郡双葉町) ~原子力災害がどのように起こり、何をもたらしたか
原子力災害伝承館は東日本大震災と津波に伴う原子力災害を後世に伝えることを目的として2020年に新たに設立された施設です。地震発生から福島第一原発の事故の経過を時間軸で映像にした展示や、避難を余儀なくされた県民の想いを発信するなど様々な展示があり、改めて原子力災害が現地住民にもたらした被害の甚大さ、今後も長期にわたり廃炉にむけて取り組まなければならない現実とその影響の大きさについて学びました。

⑤福島水素エネルギー研究フィールド(福島県双葉郡浪江町) ~あらたなエネルギーで復興まちづくり
原子力というエネルギーで被害を受けた浪江町は、水素という新たなエネルギーで復興まちづくりを実現するため、水素利活用に取り組んでいます。水素ステーションの設置やFCV(燃料電池自動車)の導入など、ゼロカーボンシティ達成することを目指し、福島水素エネルギー研究フィールドではクリーンで低コストな水素製造技術の確立を目指して実証実験に取り組んできています。今回の訪問で浪江町役場 小林様から、実証実験についての詳細や現在の取り組み状況、将来のビジョンについてお話いただき、今後の期待される技術である一方でエネルギー効率の問題等、普及の難しさもあるという現実的なお話も伺うことができました。今後も現地の未来に向けた取り組みに関心をもち、その進展に注目していきたい。

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想定を超える甚大な災害からの学びと、原発事故により避難生活を余儀なくされた福島県浜通り地区の現在の状況および復興に向けた今後の取り組みについて理解を深めました。
「自組織に持ち帰って伝えたい」「今後も継続・拡大して開催してほしい」「若い人にも参加してもらいたい」など、参加者の皆さんから意見をいただきました。今回の活動から学んだことを未来へつなげていただくことを望みます。
東日本大震災を風化させず、共に学び、未来に向けて共に考えていくべく、今後も活動を検討していきますので、引き続きのご参加をよろしくお願いいたします。

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