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活動紹介

2022年10月02日

第6回東日本大震災から学び未来につなぐ活動を実施しました。

2016 年から実施してきた地協独自の東北震災復興支援活動を、現地の状況変化を踏まえて、本年度より「東日本大震災から学び未来へつなぐ活動」と名称を変更して開催しました。想像を超えるような深刻な災害からの教訓に学び、そして風化させないこと、また原発事故によりまだまだ震災前の状況からはほど遠い現実がある被災地の未来に向けた取り組みを学び、共に考えることをテーマとして活動をしました。10月2日(日)~3日(月)の2日間の日程で、11組織17名とスタッフ4名で宮城県仙台市・石巻市、福島県沿岸部に訪問しました。震災遺構の見学や、語り部の方のお話から、当時の状況や自然災害の脅威、防災の重要性について学びを深めました。
① 荒浜小学校(宮城県仙台市)
 2階に残っていたら大変な被害になるところでしたが、校長先生が大きな津波がくると予測して屋上に移動し、全員が助かることができました。周囲の住居は津波にすべて流されてしまいましたが、この荒浜小学校が命を守ってくれた場所となりました。万一のことを考えて判断・行動することが、その後の結果を分けることになることを学びました。
②大川小学校跡地(宮城県石巻市)
 地震発生後、「ここには津波は来ない」と先生に言われ児童は校庭で待機しましたが、その後津波に襲われ、児童78名中74名、教職員11名中10名が死亡する悲劇に見舞われました。 「すぐそばの裏山に逃げれば助かっていたのに」、実際に娘を亡くされた鈴木さんから当時何があったのか再現するように詳しくお話を伺いました。続いて、同じく娘を亡くされ息子が生き残られた只野さんから当時の学校の判断への疑問と悔しい思いを伺いました。こうした悲劇を起さないよう、この教訓を風化させず語りつがなければならないと感じました。
③雄勝ローズファクトリーガーデン(宮城県石巻市)
 津波で壊滅的な被害を受けた石巻市雄勝町を「花と緑の力」で復興しようと住民で立ち上げた被災地緑化プロジェクトで、昨年に引き続き訪問しました。徳水共同代表から、大川小学校で発生した津波の発生状況の分析から大阪に当てはめた場合の想定など、貴重なお話を伺いました。その後、ボランティア活動として石畳の作成や肥料やりのお手伝いをしました。
④福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)(福島県双葉郡浪江町)
 再生可能エネルギー(太陽光発電)を利用した世界最大級の水素製造システムであるFH2Rは、来たる水素社会に向けた取り組みであると同時に被災地の復興、成長産業や雇用の創出を目指す取り組みで、本年は敷地内から間近に建物やタンクなどを見ながら説明を伺い、また新たに設置された展示ブースを見学し、より詳しく水素エネルギーについて学ぶことができました。
⑤楢葉遠隔技術開発センター(福島県双葉郡楢葉町)
 福島第一原子力発電所の廃炉・廃止を推進するべく、遠隔操作機器(ロボット等)の開発および研究を行われている施設で、今回は試験棟において試験用水槽、モックアップ階段、モーションキャプチャの見学、バーチャルリアリティ(VR)システムで再現された原子炉内の見学など、廃炉に向けたより踏み込んだ取り組み状況を学びました。
⑥東電廃炉資料館(福島県双葉郡富岡町)
 東京電力が運営する東電廃炉資料館を訪れ、事故に対する東京電力からの反省の言葉、事故発生時の経過や廃炉に向けた取り組みの状況などを詳しく映像や展示で説明いただき、原発事故と廃炉作業への理解を深めました。

参加者からは「現地での教訓や学んだことを周囲の人にも伝えたい」「多くの人に現地に足を運び実際に見ていただきたい」など、たくさんの意見をいただきました。宮城県の沿岸部で起きた甚大な災害からは、日頃からの備えと防災意識の大切さを、福島県で訪れた施設や被災地からは、本当に復興がまだまだ道半ばであり長い年月をかけて少しずつ進められているという現実、元には戻らない生活の中で前を向いて取り組まれている現地の方々など、多くのことを学びました。また限られた時間でしたがボランティア活動として現地で継続して復興支援活動をされている方々とともに活動しました。
また頂いた意見を参考に今後の活動を検討していきますので、引き続きのご理解、ご支援をよろしくお願いいたします。

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