2021年02月26日
『電機連合@見える化通信』Vol.113
~今国会の産業政策関連法案デジタル社会脱炭素社会の実現法案に注視を~
『電機連合@見える化通信』Vol.113
~今国会の産業政策関連法案デジタル社会
脱炭素社会の実現法案に注視を~
電機連合の活動の中に「産業政策・社会政策」
の取り組みがあることを知っていますか?
産業政策は電機産業や日本をより豊かに発展
させるため、社会政策は暮らしや生活をより
良くするための取り組みです。
私たちの周りには様々な問題があり、その中
には、個別企業労使の話し合いだけでは対応
しきれないものも多数存在します。
電機連合は働く者の立場から、自らに関係す
る課題について政策・提言をまとめ、政府や
省庁などと意見交換を行い、政策実現を目指
しています。
『電機連合@見える化通信』では、何となく
小難しくて見えづらい政策課題について、そ
の中身を少しずつご紹介していきます。
~今国会の産業政策関連法案デジタル社会
脱炭素社会の実現法案に注視を~
1月18日に第204回通常国会が開会しました。
今国会では、63本の政府提出法案と11本の条
約審議が予定されています。すでに成立した
新型インフルエンザ等対策特措法改正案の他、
電機産業に関連する法案としては、デジタル
社会や脱炭素社会の実現に向けた重要法案が
提出されており、注視が必要です。
【今国会の産業政策関連法案】
産業政策関連法案の概要は図表1の通りです。
新型コロナウイルス感染症をめぐる行政のデ
ジタル化の後れを受けて、デジタル社会実現
に向けた法案が過半を占めています。また、
昨年秋の「2050年カーボンニュートラル
宣言」を法的に位置づけるものとして、地球
温暖化対策推進法の改正が予定されている他、
特許法の改正では、ウェブ会議システム等の
利用や、IT分野など高度な訴訟を念頭に第
三者から広く意見を募集する仕組みが盛り込
まれています。
【デジタル社会実現はまず行政から】
デジタル社会実現の関連法案は主に4本あり
ます。まず、「デジタル社会形成基本法案」
で基本理念や方針、国、地方公共団体、事業
者の責務を定めた上で、「デジタル庁設置法
案」でデジタル庁の責務や権限を定めます。
その責務は、各府省でバラバラな行政システ
ムの標準化や、行政手続きのオンライン化な
どです。予算を一元化する他、府省への勧告
権など強い権限を持たせるなど、司令塔の役
割を担います。
その他の法改正は関連法案として一括されて
います。内容は多岐にわたり、国や各地方自
治体によってバラバラの個人情報ルール(約
2,000とも)を統一する個人情報保護法
の改正や、マイナンバーカードの利便性向上
を図るマイナンバー法の改正などです。押印
・書面の交付などが求められる手続き見直し
には48もの法改正が予定されています。
さらに、「地方公共団体情報システム標準化
法案」では、約1,700に上るとされる地
方自治体の情報システム仕様の統一を、20
25年度までに義務付けます。対象は住民情
報や税、社会保障、就学などの住民サービス
の根幹業務であり、住民基本台帳や固定資産
税、国民年金など17分野のシステムを国が主
導して標準化する予定です(図表2)。
【2050年CN(カーボンニュートラル)
を法的に位置づけ】
2050年CNの実現に向けては、すでに脱
炭素に向けた研究開発のための2兆円基金の
創設や税制や金融の面での民間企業支援が打
ち出されていますが、これらの政策を推進す
る上での法的根拠を明確にするものとして、
「地球温暖化対策推進法」が改正されます。
従来は実行計画を閣議決定するにとどめてい
たものを、政権が代わっても方針を変えにく
くして政策の継続性を担保しようとするもの
です。
改正案では、「2050年CN宣言」等を踏
まえた基本理念を新設するとともに、地域の
再生エネを活用した脱炭素化事業推進のため
の計画・認定制度の創設、企業のCO2排出
量情報のデジタル化・オープンデータ化の推
進等が盛り込まれています。
【組織内議員を通じた意見反映】
電機産業は、デジタル化を支える様々な事業、
技術開発を担っており、主要なけん引役とし
て期待されています。また、発電から消費ま
で電気エネルギーのすべてに関わっているこ
とから、革新的な技術や製品・サービス(機
器、電子部品・デバイス、ソリューションな
ど)を生み出すことで2050年CNに貢献
できると考えます。
電機連合では加盟組織と連携し、デジタル社
会と脱炭素社会を支える事業者の視点から、
組織内議員を通じて法案審議での意見反映を
行っていきます。
【電機連合千葉地方協議会】
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