2021年01月29日
『電機連合@見える化通信』Vol.112
~ カーボンニュートラルへの挑戦でグリーン成長の実現を~
『電機連合@見える化通信』Vol.112
~ カーボンニュートラルへの挑戦で
グリーン成長の実現を~
電機連合の活動の中に「産業政策・社会政策」
の取り組みがあることを知っていますか?
産業政策は電機産業や日本をより豊かに発展
させるため、社会政策は暮らしや生活をより
良くするための取り組みです。
私たちの周りには様々な問題があり、その中
には、個別企業労使の話し合いだけでは対応
しきれないものも多数存在します。
電機連合は働く者の立場から、自らに関係す
る課題について政策・提言をまとめ、政府や
省庁などと意見交換を行い、政策実現を目指
しています。
『電機連合@見える化通信』では、何となく
小難しくて見えづらい政策課題について、そ
の中身を少しずつご紹介していきます。
~ カーボンニュートラルへの挑戦で
グリーン成長の実現を~
政府は「2050年までに温室効果ガス排出量を
実質ゼロにする」方針(CN2050)を打ち出し
ました。SDGsやパリ協定など脱炭素化が世界
的なトレンドとなる中、日本としてもこれを
実現させるためには国の総力を挙げての取り
組みが不可欠です。
【菅総理大臣のCN2050宣言】
「我が国は、2050年までに、温室効果ガ
スの排出を全体としてゼロにする、2050
年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現
を目指すことを、ここに宣言いたします」。
菅首相は昨年10月26日の第203回臨時国会
の所信表明演説でこう宣言しました。
これを受け、政府は年末に「2050年カー
ボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」
を公表し、脱炭素に向けた研究や開発のため
の2兆円の基金創設などの予算措置に加え、
税制や金融などの面からも民間企業のCN2
050に向けた取り組みを支援する方針を示
しました。まず政府が環境投資に踏み込むこ
とで民間からの投資を促し、さらには世界の
環境投資資金を日本に呼び込むことで、雇用
と成長を生み出していくことがねらいです。
【カーボンニュートラルとは?】
「カーボンニュートラル」とは、CO2(二
酸化炭素)の排出と吸収が釣り合って±0に
なるような、地球上の炭素の総量が変わらな
いエネルギー利用のあり方やシステムの社会
実装を示す概念のことです。
例えば、植物の根や茎、枝葉などに含まれる
炭素(=カーボン)はそこに長い間貯蔵され、
やがて燃やされたり微生物に分解されたりし
たときに酸素と結びついてCO2となり大気
中に放出されますが、こうして放出された大
気中のCO2は光合成によって再び植物に吸
収され、炭素として貯蔵されます。つまり、
炭素は植物と大気の間を循環しているだけな
ので大気中の炭素は増減せず、収支ゼロ(=
ニュートラル)となります。このように、炭
素の排出量と吸収量が等しく、元のバランス
が変わらない状態が「カーボンニュートラル」
です。またこの言葉は、社会・企業における
生産活動の文脈においては、人為的な活動に
より生じる温暖化ガス排出量を、森林吸収や
排出量取引などで吸収される量を差し引いて
全体としてゼロにすることとしても用いられ
ます。
【電機連合の取り組み】
電機産業は発電から消費まで電気エネルギー
のすべてに関わっています。私たちは、エネ
ルギーを効率的に利用できる技術や製品・サ
ービス(機器、電子部品・デバイス、ソリュ
ーションなど)を提供することでCO2排出
抑制、ひいてはCN2050に貢献できると
考えます。(図表1)
電機連合は、政策・制度要求実現にむけた取
り組みの中で、低炭素社会の実現に向けて3
つ(①徹底した省エネの推進、②再生可能エ
ネルギーの普及・促進、③新たな電力需給シ
ステムの構築)の提言をまとめており、これ
まで連合などの上部団体や組織内・協力議員
と連携した取り組みを進めてきました。また、
政党や省庁との政策協議の場においてもCN
2050実現のために電機産業が役に立つ領
域の多さをアピールし、一例として蓄電池な
どの新しい技術の開発促進に向けた政策の必
要性の高さを訴えています。
また、組織内国会議員の2人も、CN205
0の実現に向けた政府の施策の必要性を訴え
ています。
こうした訴えを受け、政府は、条件付きでは
あるもののEV購入時の補助金を現行の最大
40万円から倍の80万円に引き上げる方針を決
定しました。
【CN2050を成長戦略に】
今、世界では欧州の国々を中心に、環境分野
へ投資をすることで落ち込んだ経済を復興さ
せよう、というコロナ禍からの復興計画「グ
リーンリカバリー(緑の復興)」が広まりつ
つあります。日本としても、CN2050を
絶好のチャンスとしてグリーン成長戦略を実
行し、世界の温暖化対策をけん引していくこ
とが期待されています。
電機連合としても、引き続き皆さんのご意見
を伺いながらCN2050の実現に向けた取
り組みを進めていきます。
【電機連合千葉地方協議会】
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