2017年03月13日
〜 電機連合 政策NEWS NO.7 〜<介護保険法等改正法案 〜「介護保険料の総報酬割導入は時期尚早」〜>
〜 電機連合 政策NEWS NO.7 〜
<介護保険法等改正法案
〜「介護保険料の総報酬割導入は時期尚早」〜>
■2000年にスタートした介護保険制度。今後さらに
少子高齢化が進む中、制度の重要性は一層高まっ
ていく一方で、介護保険の財政は「持続可能性の
確保」という深刻な課題に直面しています。
■今国会には現役世代の負担増を含む介護保険法の
改正法案(※)が提出されています。
(※)正式には「地域包括ケアシステムの強化の
ための介護保険法等の一部を改正する法律案」
<急増する介護費用>
■介護サービスの利用者は、2000年の制度スタート時
149万人から2016年3月時点で526万人と3.5倍にまで
増えています。
■それに伴い介護費用も増えて、2000年度予算ベース
3.6兆円から2016年3月時点で10.4兆円に達してい
ます。さらに2025年には20兆円にまで上ると推測さ
れており、制度の持続可能性が危ぶまれています。
Q:介護費用の財源は?
A:10.4兆円となる介護費用の財源は、税金(国・地
方)が約5割、65歳以上の高齢者の保険料負担約
2割、40歳〜64歳までの現役世代の保険料負担約
3割で賄っています。
Q:現役世代の負担方法は?
A:現在、現役世代が支払う約2.7兆円の負担方法は、
各医療保険の加入者数に応じて支払う「加入者割」
となっています。
(2014年度決算見込みデータによる試算)
・1人当たり負担額は 月額約5,125円(労使折半前)
・被保険者の報酬が少なく財政基盤が弱い協会けん
ぽや国民健康保険には、一定割合の国庫補助が行
われています。
<改正法案の内容>
■今回の介護保険改正法案では、「制度の持続可能性の
確保」の観点から、被用者保険間(健保組合・協会け
んぽ・共済組合)において、現行の「加入者割」から
報酬額に比例して負担する「総報酬割」の段階的導入
が盛り込まれています。
※協会けんぽは国庫補助をいれた場合の負担額で
あり、実際は4,284円(1.63%)の負担。
【電機連合の考え方】
●総報酬割の導入は、毎年1兆円程度増え続ける社会保
障関係費(国費)の伸びを0.5 兆円に抑制する国の
「経済・財政再生計画」の下、協会けんぽへの国庫補助
削減ありきで検討が進められました。
●2017年度から医療における後期高齢者支援金の全面総
報酬割が導入されます。その影響などの評価・分析が
なされないまま介護における総報酬割の導入は時期尚
早です。社会保障負担の増加により可処分所得は増え
ず、将来不安は払拭されません。
●近視眼的な見直しではなく、世代内・世代間公平の観
点から真に持続可能な介護保険制度として改革の方向
性を示すことが求められます。
【第48回衆議院議員選挙】
電機連合組織内公認候補「浅野さとし」
https://www.asanosatoshi.com/#page1
【電機産業で働く私たちの代表】
○衆議院議員(茨城第5区)
大畠 章宏 議員
http://www.oohata.com/
○参議院議員(比例区)
石上 俊雄 議員
http://ishigamitoshio.com/
○参議院議員(比例区
矢田 わか子 議員
http://yatawaka.com/