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活動紹介

2016年12月08日

『電機連合@見える化通信』Vol.70「なぜTPP?どうなるTPP?どうする日本?」

『電機連合@見える化通信』Vol.70
「なぜTPP?どうなるTPP?どうする日本?」

電機連合の活動の中に「産業政策・社会政策」の
取り組みがあることを知っていますか?

産業政策は電機産業や日本をより豊かに発展させる
ため、社会政策は暮らしや生活をより良くするため
の取り組みです。

私たちの周りには様々な問題があり、その中には、
個別企業労使の話し合いだけでは対応しきれないも
のも多数存在します。

電機連合は働く者の立場から、自らに関係する課題
について政策・提言をまとめ、政府や省庁などと意
見交換を行い、政策実現を目指しています。

『電機連合@見える化通信』では、何となく小難し
くて見えづらい政策課題について、その中身を少し
ずつご紹介していきます。

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)がどうな
るか。発効まであと一歩のところで、トランプ氏が
次期米大統領に決まり、行方が危ぶまれています。

○なぜTPP?
特定の国や地域の間で、物品の関税やサービス、貿
易の障壁を削減・撤廃することを目的に、FTA
(自由貿易協定)の締結が進んでいます。日本は16
の国・地域との間で発行・署名しています。
(2016年6月現在)

TPPは多国間のFTAの初のケースとして注目さ
れています。参加国は12 ヵ国世界のGDPに占める
割合は4割、域内人口は8億人と、いわゆる「メガ
FTA」の締結です。

工業品の関税の99.9%を撤廃する他、電子商取引の
促進や知的財産の保護などのルールを明確に定めた
ことに大きな意味があります。

【TPPの主な内容】
●工業品の関税の99.9%を最終的に撤廃
●日本は農産品の81%の関税を撤廃、コメは新たな
 輸入枠
●最先端医薬品のデータ保護期間を8年に
●著作権の保護期間を50 年から70 年に
●国有企業への優遇策を縮小・撤廃
●労働者の保護や環境への配慮を規定

○どうなるTPP?
5年余りをかけた交渉も、昨年10月にようやく大筋
合意に至り、各国の国内承認を待つところまできま
したが、ここにきて雲行きが怪しくなっています。

この11月に、TPP離脱を掲げるトランプ氏が次期
米大統領に決まったからです。トランプ氏は中間層
を破壊するものとしてTPPを批判し、貿易協定は
二国間交渉での締結をめざすとしています。

TPP発効にはGDPの合計が85%以上を占める6ヵ
国以上が国内手続きを終える必要があります。
アメリカは60%を占めることから、アメリカの離脱
は事実上の発効不可能を意味します。またTPPの
挫折は、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)
など他の「メガFTA」交渉にも影響を与えること
になります。

○どうする日本?
安倍政権は2018年までにFTA締結国との貿易額を
全体の7割にする目標を掲げていますが、その戦略
見直しが迫られています。ただ、安倍首相はアメリ
カに対してTPPに対する理解を引き続き促すとし
て、各国の手続き推進を呼びかけています。

国内では11月10日に衆議院本会議でTPP承認・関
連法案が可決され、参議院で審議がされています。
国会審議の模様を伝えるマスコミ報道では、残念な
がら民進党の主張はうまく伝わらず、「反対」だけ
が前面に出ている印象を受けますが、もちろん民進
党も経済連携を推進する立場です。ただ、政府の情
報公開、国民への説明が後ろ向きで「食の安全」等
の論点を残したまま衆議院での審議が打ち切られた
ことに反対しているのです。

電機連合では、公平な貿易条件の確立に向け取り組
みを進めることを求めています。また、中核的労働
条件と環境条項の遵守、安易な人の移動の制限を反
映させることを求めています。

●● 電機連合の産業政策 ●●
※他国との経済連携において、公平な貿易条件の確
 立に向け取り組みを進める。
※中核的労働基準と環境条項の遵守、安易な人の移
 動の制限を反映させる。

【茨城県で働く電機産業の代表 浅野さとし】
○フェイスブック
 https://www.facebook.com/satoshi.asano.564
○公式ホームページ
 https://www.asanosatoshi.com/#page1
○ツイッター
 https://twitter.com/asano__satoshi

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