2015年03月11日
「子ども・子育て支援新制度がスタート」
「子ども・子育て支援新制度がスタート」
■2015年4月から「子ども・子育て支援新制度」がスタートします。
「子ども・子育て支援新制度」って何?
民主党政権下の2012年8月に成立した「子ども・子育て関連3法※」に基づいて
進められる、すべての子ども・子育て家庭を社会全体で支援するための制度
です。
「社会保障と税の一体改革」によって、消費税収の使われ方が、それまでの高
齢者3経費(年金・医療・介護)から、「少子化対策」も加わった社会保障4経
費となり、不十分だった子育て支援の財源確保が法的にもようやく整備され
ました。
※「子ども・子育て支援法」「認定こども園法の一部改正」
「関係法律の整備等に関する法」をいう。
【制度内容はどうやって決めるの?】
■大都市では待機児童問題が深刻である一方、過疎地では子どもが減少して保
育環境の維持が困難になるなど、地域により状況は様々です。従って、新制
度では地域の実情を踏まえたものにする為に、実施主体は「市町村」となり
ます。
■制度を運営する市町村は、まず子ども・子育て家庭のニーズを把握した上で、
5年間の「事業計画」を策定し、それに基づき給付や事業を行います。
■計画策定にあたっては、努力義務ではあるものの、「地方版子ども・子育て
会議」を設置し、当事者の意見を聴くことになっており、多くの地域で労働
組合も参画しています。
【新制度でどう変わるの?(制度抜粋)】
■保育所等の利用要件が「保育に欠ける」から「保育の必要性」となり、育児休
業、親族の介護・看護、求職活動中も利用可能となります。
■教育・保育を一体的に行う「認定こども園」の普及や、小規模保育・家庭的保育
などの地域型保育への支援が強化されます。
■「放課後児童クラブ」の質の向上と量的拡充が図られ、利用対象も小学校6年生
までに引き上げられます(現行3年生迄)。
■子育て家庭のニーズに合うよう、情報提供・相談・援助を行う「利用者支援事業」
が新設されます。
●制度の整備・拡充がされる一方、保育の地域間格差や、保育料の上乗せ徴収
(英会話教室・ダンス教室受講料等)による利用者の負担増などが懸念されます。
●「量と質」の両面から、地域の実情に合った制度となっているのか、生活者・納
税者の立場からしっかりと注目していくことが必要です。
●そのためにも、“地域”における政策・制度要求実現の取り組みがますます重要
です。