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活動紹介

2014年05月28日

電機連合@見える化通信Vol.39【待ったなし!日本の技術で地球を救え!】

電機連合@見える化通信Vol.39
【待ったなし!日本の技術で地球を救え!】

電機連合の活動の中に「産業政策」の取り組みがある
ことを知っていますか?

●● 電機連合の産業政策 ●●
*「二国間クレジット」制度を活用し、世界に環境技術を提供
*政府系金融機関の資金提供スキームなどの資金を活用し温暖
 化対策・公害防止対策システムを世界に普及させる

産業政策とは、電機産業や日本をより豊かに発展させるための
取り組みです。私たちが働く電機産業に活気があり、企業の業
績がよくなければ、雇用の維持・拡大や賃金などの労働条件の
改善は厳しくなります。
そこで、働く者の立場から電機産業が直面しているさまざまな
課題を見つけ出し、その解決方法(法改正や制度策定など)を
考えて「産業政策(政策制度課題と私たちの見解)」として取
りまとめ、毎年、政党や省庁などと意見交換を行って、政策実
現を目指しています。
『電機連合@見える化通信』では、何となく小難しくて見えづ
らい、でも私たちの暮らしをより良くするために大切な産業政
策の見える化に向けて、その中身を少しずつご紹介していきます。

今世紀末には世界の平均気温が過去20年間に比べて3.7〜4.8度
上昇するかもしれません。気温が2度上昇すると極端な気象現
象が発生し、熱帯や温帯での小麦や米など食糧生産が減少、4
度を超えると世界的な食糧不足による紛争の危険性が増大する
と予測されています。これは2014年4月に国連の気候変動に関
する政府間パネル(地球温暖化を研究する機関)が公表した報
告書の内容です。

報告書では世界が目標とする気温上昇を2度未満に抑えるには、
二酸化炭素(CO2)やメタン等の温室効果ガス(GHG)排出を
2050年までに2010年比で40〜70%減らす必要があるとしています。
既に世界中で異例の大雪、竜巻、洪水、干ばつ等の異常気象が
相次ぎ、地球温暖化対策は待ったなしの状況です。

【日本の環境技術で地球を救う!】
政府は2013年9月に「環境エネルギー技術革新計画」を改定し、
GHG削減対策に日本の技術で世界に貢献するためのロードマップ
を公表しました。本計画を着実に実行し、計画で挙げる技術が
世界中に普及することで、2050年までの削減目標である世界全
体の排出量半減に必要な量の約8割の削減が可能になるとして
います。日本の環境技術は世界一です。
これは1970年代のオイルショックや公害問題を克服すべく、日
本が世界に先駆けて省エネ・低公害技術の製品を開発してきた
ことによるものです。
この強みを活かして日本の発電インフラ、高効率エネルギー転
換機器、公害防止技術の輸出を促進し、日本の技術で温暖化対
策に貢献し、地球を救います。

【二国間クレジット制度で迅速な温暖化対策を推進!】
温暖化対策の国際交渉は、国連気候変動枠組条約の締約国会議
(COP)で行われています。1997年に京都で開催されたCOP3で
は京都議定書(批准国別にGHG排出削減義務を課す)が採択され、
日本は第1約束期間(1997〜2012年)の年間平均GHG排出量を
1990年比でマイナス6%とする約束が課せられました。
第1約束期間については目標達成の見込みですが、日本は原発
事故の影響で火力発電によるCO2排出増により、第2約束期間
(2013〜18年)を離脱し、2013年のCOP19では削減目標を2020年
までに2005年比3.8%減に改めたことで各国から批判を浴びました。
そこで新興国や途上国へ環境技術を提供し、その見返りに現地
で削減したGHGを排出枠として自国の削減目標達成に使える
「二国間クレジット(JCM)」制度を推進、途上国には3年間で
約1兆6000億円支援することで理解を求めました。
JCMとは、京都議定書における3つのGHG排出量削減手段の内の
1つ「クリーン開発メカニズム(CDM)」を補完する新制度とし
て日本が提唱し、COPでの採択を目指しているものです。現行の
CDMは活用のハードルが高く日本の環境技術が十分活かせないた
め、JCMはCDMを改善した使いやすい制度となっています。
2013年11月に政府が公表した「攻めの地球温暖化外交戦略」では、
JCMの署名国を16か国に倍増するとしています。
電機連合においてもJCMの活用を推進しており、確実な実施を求
めていきます。

【日本の高効率技術で温暖化・公害防止対策を進める!】
新興国では、経済発展に伴い環境やエネルギー問題が深刻化
しています。例えば中国は石炭が主力の火力発電のため、
発電過程のCO2排出量が日本の10数倍以上となり、温暖化対
策は効果が大きいです。さらに石炭火力はディーゼル車同様に
微小粒子状物質(PM2.5)等を発生し大気を汚染します。
中国の大気汚染は深刻で、日本や韓国等にもPM2.5等が飛来し
健康被害をもたらしています。PM2.5等が吸引されると、肺ガン、
心臓病、脳卒中等の発症や死亡率が上昇すると報告されています。
これらの対策に日本の環境技術が期待され、2014年4月に日中韓
環境相会合でPM2.5対策強化に合意しました。日本には世界一の
高効率技術「USC(超々臨界圧)」による石炭火力発電技術があ
ります。従来機よりCO2排出を2割低減、煙を排出せずに大気
汚染物質を高率除去します。石炭火力は世界総発電量の4割を
占めており、日本の高効率石炭火力発電を中国をはじめ世界に
普及させて、温暖化・公害防止対策を進めます。
一方、日本の環境技術は導入コストが高いことから、価格競争
で日本が負けないように、円借款をはじめ、国際協力銀行の地
球環境保全融資などの資金支援の活用を進めます。さらに環境
省はアジア開発銀行と連携し、日本の環境技術をアジアへ普及
させる基金を2014年6月に創設します。政府系金融機関の資金
供与スキームなどと併せることで、日本の環境技術を世界に普
及します。

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