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活動紹介

2014年02月26日

電機連合@見える化通信Vol.36【東北から世界へ!洋上風力を復興のシンボルに!】

電機連合@見える化通信Vol.36
【東北から世界へ!洋上風力を復興のシンボルに!】

電機連合の活動の中に「産業政策」の取り組みがあることを
知っていますか?

産業政策とは、電機産業や日本をより豊かに発展させるため
の取り組みです。私たちが働く電機産業に活気があり、企業
の業績がよくなければ、雇用の維持・拡大や賃金などの労働
条件の改善は厳しくなります。
そこで、働く者の立場から電機産業が直面しているさまざま
な課題を見つけ出し、その解決方法(法改正や制度策定など)
を考えて「産業政策(政策制度課題と私たちの見解)」とし
て取りまとめ、毎年、政党や省庁などと意見交換を行って、
政策実現を目指しています。
『電機連合@見える化通信』では、何となく小難しくて見え
づらい、でも私たちの暮らしをより良くするために大切な産
業政策の見える化に向けて、その中身を少しずつご紹介して
いきます。

東日本大震災から3年、がれき処理が福島の一部地域を除き
2014年3月末で完了の見込みとなり、本格的な復興の段階へ
移りつつあります。一方、除染作業をしても放射線量が基準
値まで下がらなかったり、建設資材や人材の不足で、災害公
営住宅の完成が2013年11月末時点で2%に留まり、今もなお
27万人超が避難生活を強いられています(復興庁公表)。

東京オリンピックを成功させることも大切ですが、不安を抱
えて避難生活を続ける被災者を忘れてはいけません。被災者
のニーズを踏まえた安定した雇用と恒久的な住宅の確保によ
る生活再建は、日本の最優先すべき課題の1つです。官民が
総力をあげて、地域経済再生に取り組み、被災者の生活再建
と雇用創出を着実に推進します。

【復興・再生に関わる人材確保を進める】
2013年6月に政府は「新しい東北の創造に向けて(中間とり
まとめ)」を公表しました。復興の中で人口減少や高齢化等
の課題を解決し、我が国や世界のモデルとなる「新しい東北」
を創造するとしています。復興の加速化の具体策として、住
宅の早期再建と生業の再生を図るとしています。
そして新しい東北の創造として、スマートグリット導入等に
よる持続可能な自律・分散型エネルギー社会等を目指すこと
や、ICT活用の官民連携による被災地情報提供システム構
築など、総合的に災害に強い地域づくりを行うこと等を挙げ
ています。こうした考え方は電機連合の政策と合致しています。
しかし、現地では復興・再生に関わる人材が不足し、実際の
作業は思うように進んでいません。人材を効率的に活用する
ため建設事業者への発注見通しの見える化を進めたり、全国
自治体へ復興要員派遣の要請を引き続き実施するなど、更な
る効率化や人材確保を進めます。

【浮体式洋上風力を復興のシンボルに】
福島県では 2040年をめどに県内使用電力の全量を再生可能エ
ネルギーとするとし、その中で洋上風力発電設備を2020年度ま
でに143基(1基7000kW)設置することを目標に開発を進めてい
ます。2013年10月に福島の沖合で、浮体式洋上風力発電設備の
本格的な実証実験が始まりました。これは国家プロジェクトと
して、電機、造船、建設など幅広い産官学連携により国際競争
力の高い技術を持ち寄り進めています。
洋上風力は陸上と違い、年間を通して比較的強く安定した風力
を得られることが特徴です。海に囲まれた日本は洋上風力に適
しており、国内に設置可能な洋上風力による発電量は、現在の
日本全ての発電所の発電量を上回る可能性があると試算されて
います。世界の洋上風力発電の多くは着床式といって陸地に近
い浅底に設置する工法が用いられています。
これに対し、日本は深海が多いため、風車を海に浮かせてイカ
リで海底に固定させる浮体式が適しています。福島沖は高波や
台風が多く、風車を設置するには難関条件であり、ここでの実
証実験が成功すれば世界のどんな場所でも通用すると言われ、
この方式で日本が世界をリードするチャンスとなります。
確実に実用化につなげて技術を国際標準化し、浮体式洋上風力
を復興のシンボルとして、再生可能エネルギーシステムを東北
から国内そして世界へ展開を図ります。

【東北に再生可能エネルギー産業を集積し
             地域経済再生と雇用創出を図る】
洋上風力発電が進むドイツでは、造船業が衰退した港町を「洋
上風力発電の生産地」として再生させることに成功しています。
風力発電機に関わる部品メーカーや再生可能エネルギーの研究
所を港町に集積したことによって、1万7千人の雇用を生みだ
し地域再生を実現しました。
洋上風力は発電機に関わる部品点数が約2万点と裾野が広く、
ものづくり産業における雇用創出が期待できます。さらに、
2014年4月に独立行政法人産業技術総合研究所は「福島再生可
能エネルギー研究所」を福島県郡山市に開所し、世界最先端の
研究開発により新産業の集積を目指すとしています。
ドイツの事例を踏まえ、東北に再生可能エネルギー産業を集積
させることによって、地域経済再生と雇用創出を図り、復興・
再生を進めます。

●● 電機連合の産業政策 ●●
*被災者の生活再編、雇用創出を着実に推進!
*復興・再生に関わる人材確保を進める!
*再生可能エネルギーシステムを東北から国内外へ展開!
*東北に再生可能エネルギー産業集積し地域再生と雇用創出!

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